Program
/ tag : アイデアマスター , misc
ATOK2006 を買ったときに、あわせてジャストシステムの「アイデアマスター」を買っていました。
が、ちょっと「どうかなこれ?」と思う部分があったので未レビューでした。
先日ジャストシステムからソフトのアンケートの依頼が届いたので、返信用のメモを編集してこの blog にも載せておきます。
良かった点
快適に入力ができる
「アイデア入力 → エンター → アイデア入力 → エンター」とエンターキーでどんどんテキストノードを追加していき、あとでマウスでノードをまとめて整理する操作は若干慣れが必要なものの、非常に快適です。
入力ツールとしての基本が良くできていると思います。
豊富な図形データ
思っていた以上に豊富なノードの図形が用意されていたのは嬉しかったです。個人的に使用する部分の用途はほぼ満たせました。
また、図形のファイル形式が汎用的なもの (*.emf) でしたので、任意のものが追加できるのも良かったです (ここら辺はサポート外だと思いますが……)。
悪かった点
ジャストシステムの独自開発だと思って購入していた
これは僕の確認が足りない部分もありますが、このソフトはジャストシステムの独自開発と思い購入しました。
パッケージが届いた後、注意書きから UBITIZN 社が開発したソフトをベースに制作されたものだと知りました。
web 上でも注意深く見ないとわからない (動作環境の下部) ため、これは告知が足りていないと思います。
(このことを知っていたら予め UBITIZN 社のサイトで体験版を試してから購入の有無を判断していました。なぜ web の注意書き部分には UBITIZN 社 へのリンクがないのでしょう?)
インストールパスが独自
ジャストシステムの製品なのにインストール先の標準のパスが (\Genieware\IdeaMaster)となっていたため戸惑いました。JUSTSYSTEM でも UBITIZN でもなく Genieware とは……。
オフィスにツールバーデザインが似すぎている。その割に機能が違う
感覚的な問題だと思いますが、ツールバーのアイコンデザイン・配置がマイクロソフトのオフィスと「似すぎている」と感じています。ある程度デザインを似せる部分については UI の標準化という観点からかまわないと思うのですが、他社のソフトとほぼ同じデザインを取り入れてしまう姿勢には疑問です。しかも悪いことにバージョン情報など、「同じ絵」の割に Office とは機能が異なっているものもあり、余計に混乱を招きます。
ジャストシステムには一太郎というソフトがあるのですから、デザインはこちらにあわせて欲しかったと思います。
Unicodeに対応していない
今時のソフトとしてはなかなか厳しいところだと思います。
スタンダード版の出力ファイル形式がバイナリファイルだけ
標準の保存形式 (*.cvp) がバイナリファイルのため、本ソフト以外に保存したデータの使い道が無く、汎用性がありません。
それ以外の出力形式となるとプレゼン用の実行ファイルか画像ファイルの出力になってしまうため、将来的な使用に不安を感じます。
このソフトは名前通り、頭に浮かんだ「アイデア」のたたき台として使用するソフトだと思います。にもかかわらず、扱えるファイル形式に汎用性がないのはデジタルデータを扱う道具として使い勝手がよいとはとても言えません。
Pro 版ではある程度幅広い形式に対応している様なのですが、一万円近い価格帯のソフトで出力形式が独自のバイナリファイルしかなく、解決策が二万円近い Pro 版というのでは制限が大きすぎます。
保存形式は xml , 最低限テキスト情報はテキストファイルで簡易的な出力ができるようサポートして欲しかったです。
(※コピーアンドペーストでテキストデータを取り出すことはできます。アウトライン情報は消失しますが)
まとめ
今回は、「日本語にこなれているジャストシステムがアイデアプロセッサを開発した」という期待から購入したのですが、実際には他社のソフトをベースとした共同開発であり、率直に言って肩すかしな印象を受けました。
個人的にはいくつかのフロー書きの用途に使っていく予定ですが、使い続けるかどうかはちょっと微妙です。
今後の広がりはジャストシステムのサポート体制にかかっていると感じていますが、前述のようにベースとなっているソフトがあるため、大規模な改訂もあまり期待してはいけないのかなと感じています。
そもそも次のバージョンがあるかどうかが不安です。
他人にお勧めするか
スタンダード版についてはデータ形式の制限が大きすぎるため、率直に言っておすすめしません。
多少使い勝手は劣っても、同列のフリーまたはシェアウェアを選んだ方が安心感があります。フローは書けませんが、思いついたことをまとめるなら OneNote もよい選択肢です。
Pro 版ですが、フロー書きや共同作業を目的に 2 万円近い価格をだして購入するのなら Visio で統一した方がよいでしょう。
本作をベースに基礎的な仕事のフローを任せてしまうのは不安が残ります。
それなら Office の共有機能を使うなり GroupBoard を使うなりしたほうが安心でしょう。
Visio に足りないもの (快適な入力) に魅力を感じて購入するならまた別ですが、それだけのために二万円近い値段を出して(おまけに描画機能が劣る) このソフトを買うとなるとなかなかその人数は多くないと思います。
だいたいアイデアの入力にそのぐらい価値を感じるなら、思い切ってタブレットPC と OneNote 買った方が良さそうに思います。
うーむ
こんな感じで全体的に辛口なのですが、うーん、決して安いソフトではないのでこのぐらいは言っていいかなあと。体験版でもあればよかったのですがねえ。
あとはやっぱり、ジャストの独自開発と思いこんでいたので、そうでなかったという落胆がありました(こういうソフトこそ独自開発するべきだろうと!)。これは全くもって僕の失敗ですが……あぁ……もうちょっとちゃんとニュースソースに目を通していれば良かった。